男はつらいよ シリーズ第12作 私の寅さん
男はつらいよ シリーズ第12作 私の寅さん
柴又のとらやに寅次郎が久々に帰ってきた時、ちょうどおいちゃん、おばちゃん、さくら一家が翌日から九州旅行に出かける準備をしていました。でも、家族は寅次郎に遠慮して、そのことをどう伝えるか悩んでいました。そんな時、御前様が餞別を持ってきてくれたことをきっかけに、寅次郎はその旅行のことを知り、少しむくれてしまうのです。
家族の旅行
さくらは、今回の旅行はおいちゃんとおばちゃんへの感謝の気持ちを表すためのものだと寅次郎に説明します。寅次郎もそれを理解し、家族を送り出すことに同意しました。翌日、家族は大分空港を出発し、高崎山、阿蘇、熊本から雲仙へと向かう3泊4日の旅に出かけました。旅行中、家族は楽しい時間を過ごしますが、寅次郎のことが気になって仕方ありません。
寅次郎の留守番
旅館から寅次郎に電話をかける予定でしたが、タコ社長と留守番をしている寅次郎があまりにも寂しそうな様子を見せるので、家族は急に寅次郎のことが気になり始めます。3日目の熊本城を最後に旅行を切り上げ、柴又に帰ることにしました。帰宅すると、寅次郎が旅疲れの家族を気遣い、ご飯や風呂の用意をしてくれていました。その心遣いに、家族は心温まる気持ちになります。
寅次郎の再会と新たな出会い
すっかり落ち着いた生活をしていた寅次郎ですが、さくらはそんな「喧嘩もしない恋もしない」寅次郎に少し寂しさを感じていました。そんな時、寅次郎は偶然にも小学校時代の親友である放送作家の柳文彦と再会しました。そして、彼の妹で画家のりつ子の家を訪れることになりました。
りつ子との出会いと衝突
寅次郎とりつ子は初対面から大喧嘩を始めてしまいます。「女だてらに絵なんて描く奴にろくな女はいねえ」といった寅次郎の言葉に、りつ子は立腹します。しかし翌日、文彦から寅次郎を許してやってほしいと頼まれ、りつ子がとらやに謝罪に来ることになります。そこで寅次郎は前言を撤回し、りつ子に惚れてしまいます。
りつ子の苦悩
りつ子は絵の師匠の家で、心を寄せていた三田という画家が金持ちの令嬢と結婚する話を聞きます。りつ子は失意の中で体調を崩します。寅次郎は彼女を見舞い、りつ子は「失恋した」と語ります。しかし、寅次郎の自分への想いに気づかないままでした。
寅次郎の恋と決断
りつ子は寅次郎の気持ちを知り、友達としてそばにいてほしいと願いますが、心の整理がつかないままです。寅次郎は、自分の気持ちがりつ子に負担をかけていると気づき、旅に出ることを決めます。さくらにりつ子の食生活のことを託し、寅次郎はとらやを発ちます。
寅次郎は新たな旅先で絵を売りながら過ごしていますが、りつ子からの年賀状には「私の寅さん」と書かれていました。彼女の心には、いつまでも寅次郎が特別な存在であることが伝わります。寅次郎は阿蘇で自分の肖像画を飾りながら、また新たな旅を続けていくのでした。